出張講座―中学生が読み聞かせをするために―
11月4・5日の両日、紀の川市立岩出第二中学校へ「絵本の読み聞かせ」をテーマに出張講座に行ってきました。
対象は中学3年生、全8クラス・約300名。1クラスづつの講座で計8回を2日にわけ、延べ5人の司書が担当しました。目的は家庭科の授業の一環で「幼児と触れ合うなどの活動を通して、幼児への関心を深め、かかわり方を工夫できること」の学習です。
1限目がスタート!「もう絵本なんかとっくに卒業したのに、今さら幼稚っぽいことなんかやりたくないわ」という雰囲気の生徒。「なんか懐かしいなあ。絵本の読み聞かせなんか自分らでもできるん?」と関心有りげの生徒。同じ制服の中から見せる表情は様々でした。
講座の内容は司書による読み聞かせの実演、幼児にとっての絵本の読み聞かせの魅力、読み聞かせの仕方です。そして生徒全員に1冊づつ絵本を持ってもらい、読み聞かせの練習から生徒による読み聞かせの発表となります。
前半、静かに話を聞いていた生徒たちも、絵本が配られると一気に活気づき、どの生徒も絵本に見入り、指導したポイントを確認しながら楽しそうに練習をしていました。
いよいよ練習成果の発表。2・3人の生徒に読み聞かせをしてもらいました。積極的に「やりたい!」と手が挙がらない年頃ですから指名となりました。はずかしがりながら、しぶしぶ、「なんでオレよ~!!」と言いながらも意外にやる気満々の生徒たちの読み聞かせは、クラス全体を盛り上げ、人に読んでもらう絵本の魅力、みんなで聞く楽しさを実感したようでした。
講座終了後、1番始めに「絵本らかんべんしてよ~」と机に顔を伏せていた生徒が、講座が終わると絵本のことばを口ずさみながら教室を出て行った姿がとても印象的で、私たち司書は改めて「絵本の力」を実感しました。
「読み聞かせの絵本は・・・」しっかり聞いてね 絵本の持ち方は「こう!」みんな持ててる?
校長先生とマンツーマンの練習。真剣な眼差し みんなの前で読み聞かせ。ちょっと照れるな